特製 薬湯(くすりゆ)のおはなし

 

間もなく梅雨・そして暑い夏を迎えます。気温と湿度が上がるこの時期は体調を崩しがちです。
だるくて入浴もシャワーで済ませてしまう方もおられるのではないでしょうか。乗物も建物も冷房が入り、そこで長時間過ごすことにより、体が芯から冷えてしまいます。
また、暑いからと冷たい食べ物、飲み物を大量に摂取してしまうことも体を冷やし、体調を崩す一因となります。

この様な時期こそ、ちゃんと湯船につかってしっかりと温まり、体の機能を正常に保ちましょう。
弊社では特別処方による11種類の生薬だけで作った「医薬部外品である薬湯」を販売しております。
様々な薬効を持つ生薬を長年の知見に基づき配合いたしました。

 

漢方の薬湯 効能・効果

神経痛・リウマチ・冷え性・肩のこり・腰痛・荒れ性・しっしん・あせも・しもやけ・痔・ひび・疲労回復・あかぎれ・くじき・産前産後の冷え性

 

薬湯に使用している漢方、生薬のご紹介

ウイキョウ(茴香)

ウイキョウと聞いてその植物をすぐに思い浮かべられる人はあまり居られないかもしれません。ですが、西洋名:フェンネル(Fennel)であれば多くの方が頭に思い浮かべられるのではないでしょうか。セリ科の多年草で原産地はヨーロッパです。植物全体に強い芳香を持ちます。9月頃に完熟前の果実を採取し、乾燥させたものが生薬の“ウイキョウ”で、スパイス・ハーブとしてはフェンネルシードと呼ばれます。
さわやかな香りを持ち、整腸、胃腸内のガスの排出促進、消化不良改善などに効果があるとされ、芳香性の健胃薬として多くの処方に用いられています。その他、去痰剤としても効果が期待されています。精油は抗菌作用があり、有害菌の駆除にも有用です。

 

カンゾウ(甘草)

マメ科の多年生植物であり、中国大陸原産です。薬用部位はおよびストロン(匍匐茎)で、10月頃に掘りだした物を乾燥させて使用します。主成分はサポニンであるグリチルリチンで、これが甘みをもたらします。
日本薬局方に収載されている漢方処方の7割ほどに配合されており、鎮痛・鎮痙・鎮咳などの作用があります。また、甘味成分は抗アレルギーや皮膚の軽い炎症にも有用です。

 

ケイヒ(桂皮)

クスノキ科の一部のニッケイ属植物の樹皮を乾燥させたものです。独特な芳香を持ち、辛味と甘味を併せ持ちます。様々な料理やお菓子に使われている「世界で最も古いスパイス」である「シナモン」のことです。
解熱、鎮静・鎮痙、末梢血管拡張などの作用が認められています。

 

 コウカ(紅花)

キク科ベニバナ属の越年生植物で、日本にはシルクロードを経由し中国から染色技術と共に伝わりました。万葉集にも登場します。薬用部位は6-7月に開花する管状花で、黄色色素を除いたものが生薬となります。血液の循環を良くする作用があります。口紅や染料として使用される紅花の紅色はカルタミンという成分で口唇などの粘膜から吸収され、血液の停留した状態(瘀血)に効果が期待されます。

 

ショウキョウ(生姜・生薑)

ショウガ科の多年生植物で熱帯アジア原産と考えられています。一般的な食用のショウガのことです。薬用(生薬)としてはショウキョウと称します。
日本には古くから入ってきており、クレノハジカミなどと呼ばれていました。生薬としてだけでなく、食用や香辛料としても世界各地で利用されています。
薬用部位は根茎で秋、霜が降りる前に採取し、乾燥させます。
辛味と芳香を持ち、鎮咳、去痰、健胃、強壮薬として用いられます。体を温め、発汗を促し、体内の不要なものの排出を促進させます。
弊社の「くすり湯」には金時ショウガを使用しております。金時ショウガは温め効果の強いショウガオールが通常のショウガよりも高含有で、より体を温める効果が期待できます。

 

トウキ(当帰)

日本原産のセリ科の多年生植物です。中国の漢方で使用されるトウキはカラトウキと呼び、日本で用いられるものとは別の種類となります。北海道や奈良、和歌山などで栽培される他、ミヤマトウキなど野生のものも存在しています。薬用部位はですが、全草にセロリに似た漢方薬らしい強い香りがあります。また、葉も栄養価が高く、食用として各地で販売されています。
婦人科疾患に多く処方されます。体の緊張を緩め、血の巡りを促します。

 

ソウジュツ(蒼朮)

中国に自生するキク科の多年生植物、ホソバオケラの根茎を乾燥させたものです。日本には江戸時代、18世紀に伝わってきました。
主に水分代謝の異常を改善します。利尿作用があり、むくみを改善します。精油成分が多く、古くはカビなどを防ぐ燻蒸剤として用いられていた生薬です。

 

チンピ(陳皮)

日本ではミカン科のウンシュウミカンあるいはマンダリンオレンジの成熟果皮を一年以上、乾燥させたものを指します。
リモネンなどの精油成分があり、さわやかな香りを持ちます。血行を促進させ血流を改善します。また、お肌にうるおいをあたえ、体をしっかり温めます。一般の方が手軽に手にできる生薬の一つです。入浴剤にもよく使用されます。

 

トウガラシ(蕃椒:ばんしょう)

ナス科の植物で、中南米原産。日本などの温帯地域では一年草ですが、原産地域では多年草です。薬用部位は果実で辛味性健胃薬や局所刺激薬として用いられています。
辛味成分のカプサイシンは発汗をもたらし、体を温めます。温シップ剤としても用います。また、抗菌作用成分も含有しています。

 

サンシシ(山梔子)

アカネ科の常緑低木「クチナシ」の果実を乾燥させたものです。布を黄色に染めるのに利用されるほか、食品の着色料としても活用されています。
消炎、止血、鎮静作用があり、様々な漢方処方に配合されているほか、外用薬として炎症を止めるパップ剤にも配合されています。

 

クジン(苦参)

マメ科の多年草植物クララのことで、薬用部位は皮を取り除いて乾燥させたです。クララの名は眩暈がするほど苦い草である眩草から来ており、苦みの強い物が良品とされます。
苦味が強く、炎症を抑制する効果のあるマトリン、オキシマトリンという成分を含み、苦味健胃薬、消炎薬に処方されます。また、痒みを抑える外用薬としても用いられます。

 

漢方の薬湯で梅雨も、暑い夏も乗り切りましょう

一日の終わり、あるいは始まり、はたまたリラックスしたい時などいつでもご使用ください。生薬成分がゆっくりお湯に溶け出すとともにさわやかな、そして効きそうな香りが広がります。しっかりとくすり湯に浸かることで、手足の先から体の芯まで温まり、体内の巡りもよくなります。汗と共に老廃物を排出させて、内側・外側ともにすっきりときれいな体造りをしましょう。

弊社特製の薬湯は10cm×15cmのバッグに入った大き目サイズです。その中に、100%天然の生薬をたっぷりと詰めました。お客さまのなかには「二日間使う」方もおられます。一日目にお使いいただいた薬湯の水気を切り、ラップやビニール袋へ入れて冷蔵庫に。そうして「二日目も使います。」というお声もいただいています。また、お鍋でしっかり煎じてから、煎じ液をお風呂のお湯に加えて楽しむという方もおられます。皆様独自の楽しみ方を見つけていただき、またご紹介いただけると嬉しいです。

毎年、梅雨や夏場の体調不良、夏バテでお困りの方、一度、弊社特製の薬湯をお試しください。

 

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