花粉症 ~生活習慣に潜む本当の原因と解決法~
春らしい日があるかと思うと真冬の寒波がきたりするのがこの頃です。
本年の旧正月は日です。春分の日3月20日は旧暦では2月8日にあたり、この時期は陽気が漸増し昼の時間が長く陰陽のバランスをうまく保つと陽気に負けることはありません。
2月X日、主な愁訴は花粉症で来局されました。
体質の陰陽虚実や病気についても状態を瞬時に把握することが投薬への重要な判断基準の一つでもあります。血液検査のデータ、食事内容も含めた生活習慣の把握が病因の解明には必要です。
今回の患者は実症の充実した体格の花粉症。問診していくうちに病因が見えてきました。それは肉類の多食に加えてソフトドリンクやビール、焼酎のロックなどの常飲による体の冷えからくる酸欠状は水毒由来の炎症誘発型の生活にあります。
体が冷えると体内の様々な反応が低下してしまいます。そのため冷えを解消しようとして炎症が発生しやすい体質となり免疫系の異常や過剰な反応が生じてしまいます。1~2月に飛散する杉花粉という健常人にとっては何ともなく無毒の蛋白質に対して体が異物であると判断し過剰反応してしまうのが花粉症です。
花粉症やアレルギー体質の人のほとんどが温かい飲み物よりも冷たい飲み物を好みます。
氷の入った水と熱いお茶のどちらを好むか観察していますと、前者が圧倒的に多いのは体が熱を持っているからです。ペットボトルを持ち歩いているのもこの体質の人の特徴です。
患者には食養生で旬の物を摂取することの重要性を納得していただき、さらに体を温める食事や温かい飲み物が原因の解決になるということをご説明しました。ステロイド剤や抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤はその時の症状を数時間抑制するだけで、根本的な解決にはならないという理由も解説するとご本人にもよく理解していただけたようです。
1 時間余りの問診と生活指導の終わりに“三種混合粉末”をお勧めし金時ショウガ、甘茶、大高良姜の働きによる体“三種混質改善効果で、健常人に誘導するのには時間もかかりますが、これらの生薬群には花粉症を治す力があるということを理解してお帰りになりました。
薬剤師・医学博士 山原 條二
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